BLOG ブログ

ブログ

希望を持って今、この瞬間をありのままに生きる-レジリエンスの強い国、日本

皆様、こんにちは。

レジリエンス研修講師ポジティブ心理学コーチ、iEP認定MBAエグゼクティブコーチ®の松岡孝敬です。

今日も、ブログをご愛読いただき、誠にありがとうございます。今年最後のブログになります。よろしければお読みくださいませ。

今年も残すところ、今日を入れてあと4日となりました。新型コロナの影響で、例年とは異なる変わった年の瀬を迎えていますが、忙しなさは例年通りのような気がします。

今年を振り返ると…

今年一年は、コロナに始まり、コロナに終わるような印象を受ける一年でしたね。世界中が未曾有の混乱に巻き込まれたカオスな一年でした。今年以上に、個人と社会のレジリエンスが試される一年は、そうないと思います。レジリエンストレーナーとしては、とても深い学びと示唆を得られる貴重な経験を得ることができました。

私は、今置かれている状況を決して悲観的にとらえていません。現状よりも明るい未来が築かれると希望を持ち、その希望を信じて楽観的に過ごしています。そして、その未来像を目標に掲げ、今、このときをありのままにとらえながら、理想の未来像、ビジョンを実現できるよう、今できることを精一杯取り組んでいます。

今、この瞬間をありのままに、マインドフルネスにとらえること、希望やビジョンを持って、その実現のために今できることに集中することは、個人のレジリエンスを強化することにつながります。

戦略的楽観主義か防衛的悲観主義か

これから到来する未来に希望を持ちつつ、今、この瞬間を生きる私のような将来へのとらえ方は、「戦略的楽観主義」と言えるのではないかと思います。

心理学者のノレムらは、過去と将来のパフォーマンスのとらえ方によって、悲観主義と楽観主義をそれぞれ2つ、合計4つのタイプに分けて定義しています。

1つ目は、過去のパフォーマンスを肯定的に認知しており、将来のパフォーマンスに対する期待が高いとらえ方で、戦略的楽観主義と呼んでいます。2つ目は、戦略的楽観主義と同じように、過去のパフォーマンスを肯定的にとらえているが、将来のパフォーマンスに対する期待が低いとらえ方で、これは防衛的悲観主義と呼ばれています。3つ目のとらえ方は、過去のパフォーマンスを否定的に認知しているが、将来へのパフォーマンスに対する期待が高いとらえ方で、これは、非現実的楽観主義と呼ばれます。そして4つ目は、非現実的楽観主義と同じように、過去のパフォーマンスを否定的に認知しており、さらに将来へのパフォーマンスに対する期待も低いとらえ方でこれは、一般的悲観主義と呼ばれます。

 ポジティブ心理学の研究では、戦略的楽観主義な人の方が、課題解決や目標達成の成果が出やすいとされていましたが、ノレムらのその後の研究では、防衛的悲観主義の人の成果と戦略的楽観主義の人の成果とは差がないことが明らかになりました。

ウィズコロナのこれからの時代を過ごす上で、私たちは、将来を戦略的楽観主義か防衛的悲観主義かのいずれかでとらえて生きていくことが大事かもしれません。

日本は強い社会レジリエンスを備える国

これからの時代を生きる上で、将来を戦略的楽観主義か防衛的悲観主義かでとらえ、個人のレジリエンスを高めることはとても大事ですが、個人だけではコロナによってもたらされた混沌や逆境を克服するには限界があります。個人のレジリエンスとともに社会レジリエンス組織レジリエンスが発揮される必要があると思います。

社会レジリエンスを高める最も大事なものは、その社会を構成する人々との間に生まれる協力と信頼の関係です。心理的安全性とも言えるかもしれません。

人々との間の協力と信頼の関係が社会レジリエンスの重要な構成要素とすれば、日本という国は、強い社会レジリエンスを備えている国といえるのではないでしょうか。私たち日本人は、同じ日本人と言うだけで強い共通性、類似性を感じ、共有し、信頼し合い、協力し合って苦難を乗り越える国民だからです。日本がかつて経験したあまたの試練、逆境も、私たち日本人に根強く宿っている他者を信頼し、困ったときは相互に助け合う相互扶助の精神があるからこそ克服したのではないかと思います。そのような日本人同士の信頼と協力の関係は、コロナによる逆境を乗り越える原動力になるし、社会的レジリエンスを高いレベルで保つ要素になりえるでしょう。

人と人との協力と信頼の関係を築く上で深く関与する神経伝達物質、ホルモンに、オキシトシンと呼ばれるホルモンがあります。別名、絆(きずな)ホルモンといい、スキンシップすれば分泌されることから抱擁ホルモンとも呼ばれます。私たち日本人は、同じ日本人と言う共通性を感じるだけでオキシトシンを多く分泌し、絆を深めるような遺伝的性質を持っているのかもしれません。

経済的複雑性が世界ナンバーワンの国、日本は、経済レジリエンスも強い

コロナの影響によって、経済は大打撃を受け、第1波が終息して徐々に復活しつつあると思いきや、第3波によって日本経済は再び苦境に立たされています。とりわけ、飲食業、観光・サービス業は、深刻な事態を迎えています。

 COVID-19のパンデミックの間、ノーベル経済学賞受賞者で、コロンビア大学教授のジョセフ・スティグリッツは、「日本は経済複雑性が世界トップで、COVID-19によるパンデミック後は経済の回復に重要な役割を果たすだろう」というコメントを残しています。

 日本は、GDPで言えば、中国に抜かれ世界第3位に落ちましたが、経済複雑性指標は3年連続世界一位になっています。経済複雑性は、ある国家の輸出品の相対的な複雑性を表したもので、経済複雑性が高いという意味は、高付加価値産業をもち、産業の多様化が進んでいることを示します。つまり、経済複雑性が高ければ、貿易戦争によって生じるリスクを下げ、特定市場の低迷による影響を他の分野でカバーできる能力の高さを示しているのです。

 このような指標から、日本は経済レジリエンスが高く、日本の産業を総合的にみれば、COVID-19の影響による経済的な打撃を受けても、その影響から速やかに回復する潜在能力を持っていることがわかります。したがって、COVID-19のパンデミックが終息したのちも、日本経済は、経済成長して必ず復活する潜在的ポテンシャルと資源を持っていると確信しています。

日本の社会レジリエンスを補完する認知の多様性とリーダーシップ

人々の協力と信頼の関係を築くホルモンとして、オキシトシンを記しました。オキシトシンは、人と人との信頼関係、絆を築く上で重要な機能を果たしますが、一方でダークサイドな機能もあります。

オキシトシンが分泌されると、人との信頼関係を築きますが、自分と異質な人、仲間との絆を脅かす(と思われる)人や物に対して排他的、攻撃的になることです。

感染防止対策としての活動自粛要請に、個々人の独自の判断で従わない人に対し、自粛警察(自粛KGB)のような過激な振る舞いをする方は、オキシトシンのダークサイドな機能が働いたために排他的攻撃的な行動をとったのかもしれません。

オキシトシンのダークサイドな機能を極力抑制し、本来の絆を深める機能を補完するには、私たち日本人の認知の多様性を高めることが大事です。つまり、他者のさまざまな価値観や行動を寛容に(肯定でも否定でもなく)受け入れること、「こんな考え方もあるんだな」とマインドフルネスにとらえることです。さらに、その日本人の認知の多様性を受容しつつ、日本人を良い方向に導くリーダーシップが、社会レジリエンス高いレベルで補完するには不可欠です。

翻り、現在の日本の状況を鑑みると、日本のテレビ報道を中心としたマスメディアは、私たちの認知の多様性も認知柔軟性も損なわすような偏向報道、フェイクニュースばかりで、暗澹たる気持ちになります。日本のリーダーシップに関しては、言及するまでもなく、極めて残念な状況で、日本はリーダーシップが欠如した状況です。普段、悲観的な捉え方をしない私でさえも、たまにテレビのニュースや、国と行政のリーダーの振る舞いを見るたび、悲観的な感情が一瞬だけ起こります(瞬時に感情をコントロールし、ポジティブ感情を起こすようにしています)。

状況をありのままにとらえ、希望を持ってできることを行いましょう

真理はたいまつである。しかも巨大なたいまつである。 だから私たちはみんな目を細めてそのそばを通りすぎようとするのだ。 やけどする事を恐れて」(ゲーテ、作家)

真理!眼をしっかり開いて、生命の強烈な息吹を全身の毛穴から吸い込み、物事をあるがままに見、不幸をまともに見つめ、そして笑うのである!」(ロマンロラン、作家)

来年もしばらくはコロナの影響は続くでしょう。メディアはコロナワクチン待望論を持ち上げようと動いているようですが、私たちが、レジリエンスを発揮してこれからの時代を幸福に生きるには、そのようなメディアの思惑、政府の方針、製薬業界の思惑すべてを、肯定するでもなく否定するでもなく、ありのまま、マインドフルネスにとらえる必要があります。それは、文豪ゲーテが言うように「やけど恐れて」真理というたいまつから目をそらすのではなく、目を開いて真理・真実をみつめ、ありのままにとらえることです。

そして、過去に起こった悲劇的な出来事もありのままにとらえ、理想の未来が実現できると信じ、希望を持って今、この瞬間にできることを行い、粛々と生きていかなければならないかと思います。

私は、来年も引き続き、本来のビジョン、「人々の幸福度の向上と組織の繁栄を支援し、社会に貢献する」を実現すべく、「レジリエンスの強い人々、ポジティビティあふれる繁栄型組織を育て、双方の持続的成長にコミットする」というミッションを遂行してまいります。

来年は、レジリエンス研修を数多く実施して、人々のレジリエンスを強化する支援をさせていただくとともに、私の「人格の強み」である「創造性」を活用し、個人のレジリエンスを強化する独創的な新教材や、社会レジリエンスを高める複数の本を出版し、さまざまな形で人と組織のレジリエンスを高める新たな挑戦を続けてまいります。

来年以降、私たちが行うことは、ロマンロランが言うように、眼をしっかり開いて、肯定的な明るい萌芽・希望という強烈な息吹を全身の毛穴から吸い込み、あらゆる出来事をあるがままに見、悲観的な側面や否定的な側面を目をそらさずにまともに見つめ、個人のレジリエンスを発揮し、社会レジリエンスを機能させて最適な行動をとることだと思います。

来年の年末は、幸福に過ごしましょう。皆様、良いお年をお迎えくださいませ。

来年もよろしくお願い申し上げます。

SHARE

ブログ一覧